現在、森美術館で開催されている
「メタボリズムの未来都市展」にちなんで、日本全国のメタボリズム建築として紹介されている建築をストリートビューで見てみようという趣向です。
内部は分かりませんが、外観から眺めることは出来るんですよね。
1.中銀カプセルタワービル(1972年 黒川紀章)
大きな地図で見るひとつひとつのカプセルが鮮明に見えます。やはり、外から見ると、だいぶカプセルが老朽化しているのが分かりますね・・・。本来ならば、現在の生活に合わせたカプセルへ新陳代謝をしていく建築だったのですが・・・
2.静岡新聞・静岡放送東京支社(1976年 丹下健三)
大きな地図で見る新橋駅のすぐ近くにある、変わったカタチのビル。ちょうど高速道路が曲がる場所にあることで、見た覚えが有る方も多いかも。中央の円柱部分にエレベーターや配管などを集約し、それにオフィスユニットを取り付けるという構造になっています。
3.築地再開発計画(1967 丹下健三)
大きな地図で見る実現はしなかったものですが、その一部として考えられた旧電通本社ビル(現・電通テック)のみが実現し、残っています。垂直の「コア」となる柱を立てて、その間にオフィス空間をつくり、地域全体に人工地盤をつくり、歩行者と車を分離する、という壮大なプロジェクトでした。「三次元的なコミュニケーションの出来る建築、成長可能な建築-この考え方を、都市レベルに発展させた計画」と丹下憲孝著「七十二時間、集中しなさい」では紹介されています。
ちなみに、このプロジェクトは後年のフジテレビ本社で「単体の建築」として実現したと生前、丹下健三が語っているエピソードも紹介されています。
4.国立京都国際会館(1966 大谷幸夫)
大きな地図で見る22度の傾きをもたせた台形を組み合わせたカタチが、合掌造りの屋根など日本的な印象を与えます。
5.千葉県立中央図書館(1968 大高正人)
大きな地図で見るグリッドモジュールによる増殖可能なメタボリズムの空間が売りなのですが、内部構造なので外観からはわかりにくいですね・・・。
6.ヒルサイドテラス (1969-1992 槇文彦)
大きな地図で見る代官山の商業・集合住宅計画です。ひとつひとつの建築を外から見るには、ストリートビューは役立ちますね。
他にも、「メタボリズムの未来都市展」に紹介されている建築はありますが(代々木体育館など)、これぐらいにしておきます。
参考図書
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